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苗木を植えるにあたって Q&A

Q.  ご近所から落ち葉についてのクレームがあったらどうしよう…

A.  たしかに心配ですね。都会に近いほどコンクリート整備された敷地や道路が多く、落ち葉は厄介者扱い。しかし、この有機物である落ち葉が、その土地に適したごちそうでもあるのです。落ち葉の活用の仕方や剪定の仕方のコツを抑えて、木々の心地よさをご近所にもおすそ分けしてあげるつもりでよいのではないでしょうか。日々のコミュニケーションを図れるきっかけになるかもしれません。木々をおおらかに見守っていける街づくりにきっかけになりますように。

Q.  雨どいのつまりについて…

A.  雨どいを超えるまでに成長したら環境はかなり変化していることでしょう。きっと真夏の午前中はエアコンはいらなくなるのではないでしょうか。このように木々の恩恵を受け始めると私たち自身も成長します。おそらく脚立を用意し、自分自身で雨樋掃除もこなしているかもしれません。植木屋さんの手入れの時にお願いすればものの10分で済む作業です。  

松などの樹木は、細かな剪定や地表の掃き掃除など、まるで定点観測をするような管理の方向にいきがちです。それに対し自然樹木に関しては、緑の枝葉で涼を感じることができたり、落ち葉が循環のための資源となることがわかるので、結果的にコストのかからない庭に育ってゆきます。

雨どいのつまりをどのように捉えるかですが、人によっては雨樋緑化といって楽しんでしまう人もいます。まずは心配ばかりせずにやってみませんか?

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Q.  木々が高くなりすぎて手入れしにくくなるのでは?

A.   森の木々に手入れが不要なように、自然に寄り添ったよい形で植樹された木々は基本的に手入れはそれほど必要ありません。木々にとって健やかさを保つ環境が維持できていれば自ら必要な枝葉を落とし、その場所で一定のカタチと高さで安定して生きようとします。鍼灸師が肩や腰が痛い場合に、まず要であるお腹から診てゆくのと同様に、木の枝ぶりが悪いときは、「土」から見てゆくべきなのです。

また建物とも共存しようとするのが木々本来のすばらしさであって、それを発揮させるつもりであまり手を入れずに、愛情の目で育てることも大切です。

隣地へのはみだし、建物へと延びる枝、お互い競合しすぎる枝を切っていく程度で十分ですし、高さも幅もコツさえつかめば、容易にコントロールできることでしょう。失敗しても大丈夫。伐り方次第で枝の出方伸び方が変わりますが、それを見て学ぶことで、木との付き合い方が分かります。

手入れも一緒に学びながら、木と一緒に成長していきましょう。

Q.  建物や塀、電線、電柱などに影響ない?

A.   木々にとって居心地の良い環境を人が心がけていけば、家や塀など、人の暮らしの環境と共存しようとするのが本来の木々であることには前項でふれました。しかし、人はその木の「心」が分からずに、危ない、大変、などなど…生活環境から大きな木を排除するように…その結果、夏は暑く、炎天下で子どもは外で遊べず、虫も鳴かない、小鳥も羽を休ませるところがない、そんな環境を増やしてしまいました。

環境を力強く守ってくれるのは、森の高木となる木々たちであって、本来私たちはそうした樹種を積極的に活かして快適な環境を作ってきたのです。実際、住まいにおいても高木たちと共存しながら子どもたちが夏でも外で遊べる環境を育てている方々は今ますます増えています。

不安についてはその都度サポートしますので、まずは、木と友達になる決意、一歩を踏み出してください。

Q.  枯れたらどうするの?

A.  枯れ木も土中に還ることでその土地をよくする働きをします。また、枯れたように見えても復活することもあるので、なるべくそのまま観察してください。

自然との対話の窓口になりたい…そんな思いで「森になるポット苗セット」が誕生しました。木々も自然も、いのちの法則をたくさん教えてくれます。木々を取り巻く微生物をはじめ、たくさんのいのちの営みを観察しながら、たくさんの学びを子どもたちとも共有してもらえたら、という願いを込めて一生懸命サポートいたします。

Q.  虫について(シロアリやダンゴ虫など)

A.  庭木から住まいにシロアリが移動して被害を心配される方がいます。シロアリは土中の餌がなくなることで住まいに食べ物を求めて移動してくるのです。すべての生き物は与えられた環境下でバランスをとり合いながら存在するのが自然の理。何かが大発生するときは、必ずその裏で環境や生態系のアンバランスが隠れていると考えられます。現代の人々は虫たちに対して、極端な嫌悪感を抱くことが多く、一匹でも見かけたら「大発生するのでは!」と飛躍しすぎてしまうことがあります。まず、空気や水の淀みがないか、つまり土が不健康な浅い呼吸になっていないか?この視点をもって観察し対策を施してください。
ダンゴムシもしかり。すべての生き物には役割があって存在しているのです。

大地の健康も人の体と同じように、対症療法より原因療法。あらゆる生きものたちがちょうどよい距離感で共存できることは、私たちの社会にも何かを教えてくれているようです。

Q.  植え付け時期について

A.  「森になるポット苗セット」は、ほとんどがどんぐりの苗木です。比較的生命力のある樹種なので、真夏以外はいつでも植え付け可能です。ただ真冬に植える場合、雪の影響も考慮し、藁やもみ殻などで根元を覆ってあげるとよいでしょう。

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